「アルコール・薬物依存症者のトミーです」。僕が仲間の共同体の中で使う名前です。川崎マックでは現在、施設長として、去年、取得させていただいた精神保健福祉という肩書で本名を名乗っていますが、同僚や利用者さん、仲間の中で「トミー」と呼ばれてのびのびとしていられる今の環境はとても自然でいられて本当に感謝しています。

子どものころから不安やいら立ちを酒と薬物におぼれることで解消して、お酒と薬を自由に使うためにチンピラやくざになり、好き勝手に生きたつもりが最終的には逃げ回り、地方で長距離トラック運転手をしていた時に高速道路で大事故を起こして再度の服役をしました。

刑務所、精神病院を繰り返すどん底の生き方から、仲間に出会い、仲間の共同体にたどり着いて、初めて自分は「自分の人生を生きている」と感じています。

こんな自分だからこそ自分に与えられた経験と力と希望を、かつての自分のような「今苦しんでいる仲間」に分かち合うことは自分にとっての「人生の仕事」なのです。